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不妊治療は何歳から始めるべき?20代はまだ早い? | Marbera

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2021/06/02

そもそも不妊ってなに?

現在不妊治療中の多くの人が、かつては自分が不妊治療のために病院に通うなんて想像もしていなかったと話します。なかには過去に患ったなんらかの病気や体質的な問題で「自分は妊娠しにくい」とわかっていて治療を始める人もいますが、多くの人はそうではありません。

これは、多くの人が「不妊治療は自分にはまだ早いかも…」と悩んだことがあるということです。まずはそもそも不妊治療を必要としている人がどんな人なのかを知るために、不妊についてを簡単に説明します。

不妊の定義

不妊というのは、一般的には妊娠を希望して定期的に性行為をしている男女が一定期間妊娠しないことと定義付けられています。一定期間というのは、基本的には一年間を目安とする医師が多いようです。

不妊は病気ではなく症状のこと

つまり、性行為がある夫婦や恋人同士が避妊をしていないにも関わらず妊娠していなければ、誰でも不妊に当てはまります。不妊自体は妊娠しない状態を指しているため、病気というわけではありません。しかし、なかには何らかの病気が原因で妊娠しにくい状態を引き起こしていることもあります。

また、不妊の原因はもちろん女性ばかりとは限りません。男女双方に原因があることも珍しくはなく、男女双方に原因がある場合を含めれば、男性側に不妊の原因があるというケースも約半数程度存在すると考えられています。

不妊治療は何歳から始めれば良いの?

子供がほしいと望んでいる人にとって、なかなか妊娠できないということはとてもつらいことです。周囲の妊娠報告や出産報告を聞くたびに「どうして自分だけ妊娠できないんだろう」と焦ったり、毎月生理がくるたびに大きく落胆したりという気持ちも、妊娠に悩む人であれば心あたりがあるのではないでしょうか?

それでも産婦人科というもの自体診察を受けるにはハードルが高い場所でもあり、特に不妊治療のための診察となると躊躇してしまうこともあるでしょう。そこで、不妊治療を始める時期の目安について考えてみましょう。

不妊治療を始める目安は年齢ではない

20代の人であれば、周囲から「若いからまだ大丈夫だよ」と言われたことがある人もいるかもしれません。特に最近は仕事をしている女性も多く、妊娠や出産となれば一定期間仕事から離れることになってしまう女性にとっては、今後のキャリアのためにも20代はまだまだ仕事に集中したい時期でもあります。なかなか妊娠しないな…と頭の片隅で思っていても、「それならそれで、今はまだ仕事を頑張ろう」と考えて仕事を優先する人もいます。

ライフプランは人それぞれではありますが、覚えておいてほしいのは治療を始める時期の目安は年齢ではないということ。女性は10代後半から20代がもっとも妊娠しやすく、30歳になると妊娠力は徐々に低下していきます。さらに、35歳を超えると顕著に妊娠しにくくなっていきます。20代でも30代でも、避妊をせずに性行為をしているにも関わらず一年間妊娠していなければ不妊の定義に当てはまりますが、妊娠しやすい20代の人のほうが状況はかえって深刻というケースもあるということです。

そう考えると、やはり目安は避妊せずに性行為をしているのに一年間妊娠しないときと考えておいてください。

治療内容にもよりますが、不妊治療は治療法によっては通院頻度が多く、費用もかさむことになります。そのため、仕事との両立に悩む人もたくさんいます。すぐに治療を開始するかどうかはともかくとして、不妊を引き起こす大きな原因がないかどうか、検査だけでも受けてみても良いでしょう。

早ければ早いほど可能性が広がることもある

早期に検査を理由は、若くても不妊の原因がみつかる可能性があるということだけでなく、治療の選択肢などが広がるということもひとつです。

たとえば検査の結果大きな不妊の原因がみつからなかった場合、タイミング指導から始まり、人工授精、体外受精へとステップアップしていくのが一般的です。タイミング指導というのは一回の排卵周期の中で最も妊娠率が高い日を医学的に調べ、いつ性行為をすべきかという指導を受けるものです。次のステップの人工授精では、容器に採取した精子を洗浄したり濃縮したりしてから、子宮内に注入します。人工授精の場合、受精や着床は自然に任せることになります。

体外受精というのは精子も卵子も体外に取り出し、受精させてから子宮内に戻し、着床するのを待つことになります。

タイミング指導の目安は6~12周期、人工受精の目安はだいたい6周期ぐらいが有効と考える医師が多く、治療当事者の希望とあわせながらステップアップしていきます。しかし、たとえば女性が35歳を超えていると、一年たつとさらに妊娠する力が減少していきます。そのため、それぞれの治療に長い時間をかけることが難しくなり、妊娠を望むのであれば早期にステップアップをしたほうが良いということになります。しかし体外受精ともなると採卵から移植までの一度のサイクルに50万円~100万円という高額な費用が必要になり、治療のハードルはなおさら高くなってしまいます。

本来、卵子の状態や子宮、卵巣の状態はわずかなストレスや体調の変化に左右されやすく、たとえば最初の人工授精で妊娠できなくても、人工授精で妊娠できる可能性自体が少ないのかどうかを見分けるのはとても難しいことです。若いうちに治療を開始すれば、ひとつひとつの治療に時間をかけて様々なアプローチをすることができるという場合もあり、結果的に通院や費用の負担が少なくすむこともあります。

特に35歳を超えたり、それに近い年齢で妊娠を望むのであれば、一年とは言わずに半年間妊娠できなければ治療を開始するというのもひとつの選択肢と考えてください。

不妊治療の病院ではどんなことをするの?

不妊治療は一部の産婦人科や、不妊治療専門の病院で受けることができます。不妊治療の病院になかなか足が向かない原因のひとつには、具体的にどんなことをするのかわからないという不安もあるでしょう。そこで、簡単に不妊治療の病院でどんなことをするのか説明します。

不妊検査

不妊検査には、女性が受ける検査と男性が受ける検査があります。女性に比べてなかなか男性が検査に前向きになれないという話をよく聞きますが、すでにお伝えしたとおり、不妊の原因が男性にあるという可能性も約半数ほど。そう考えると、不妊検査はぜひ男女ともに受けるべき検査です。

女性の場合は、内診や血液検査を行います。血液検査ではホルモン数値や甲状腺の数値などを調べ、内診では子宮や卵巣の状態を確認することになります。生理中、排卵前、排卵後など、そのときによって分泌されるホルモンは異なります。そのため、より詳しい検査をすることになれば、一度の月経周期の中で何度か検査をすることになります。

男性の場合は、まずは精液の検査をし、精子の数や運動率、奇形率などを調べます。精液初見に異常がみつかれば、さらに詳しく検査をしてその原因をつきとめることになります。

不妊検査の中には保険適用の検査とそうでないものがあります。費用的に躊躇してしまうという場合は、まずは保険適用の検査をしたい旨医師と話し合ってみてください。

様々な治療内容

簡単に説明したとおり、不妊治療にはタイミング指導、人工授精、体外受精があります。タイミング指導や人工授精であれば、1ヶ月にだいたい3回~5回程度の通院が必要です。タイミング指導は一度の通院で3,000円程度かかり、排卵誘発剤を使用した場合などは2万円程度の費用がかかります。人工授精では、1周期でだいたい3~5万円の費用がかかります。

体外受精は高度不妊治療ともいわれ、それ以前のステップとは大きく治療が異なります。方法も人によって様々で、一度の採卵までに3回~5回程度の通院、さらに一度の移植までに3回~5回程度の通院ですむこともあります。しかし、多い場合には一度の採卵までに一週間以上毎日ホルモン注射を打つという方法もあります。そのため、通院頻度も費用も方法によって大きく変わります。

また、不妊の定義自体は避妊をせずに定期的に性行為がある夫婦が対象ではありますが、たとえばセックスレスや射精障害など、性行為そのものが難しいという人もいます。セックスレスや射精障害であっても、他に不妊の原因がなければ人工授精や体外受精での妊娠は可能であり、もちろん治療の対象となります。

妊娠に悩むなら、まずは不妊検査を受けてみて

2016年時点での不妊治療中の人を対象としたインターネット調査によると、治療開始の平均年齢は約33歳でした。しかし、同時に治療経験者の半数以上が治療に100万円以上の費用をかけていることがわかりました。収入や貯金の状況から、若い人ほど高額な治療を受けにくい現実があります。そのため、平均年齢以下の人たちが「治療を必要としていない」とは限らず、時間的にも費用的にも治療を受ける余裕がないという人もいます。

しかし現実的な問題として、年齢が進めば女性にはいつか必ず妊娠できない日がやってきます。実際、治療経験者の方から「もっと早くに検査だけでも受けておくべきだった」という話を聞くことも少なくありません。

妊娠に悩むのであれば、まずは不妊検査だけでも受けてみましょう。その結果によって、まだ自然に任せて良いものか、何らかの治療を開始すべきなのか、医師に相談することも可能です。

近年、不妊治療の検査費用や治療自体の費用を助成金などで負担してくれる地域も増えています。不妊検査や治療に興味があれば、助成金など利用できる制度を調べてみることも大切です。

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