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不妊治療のための精液検査では何がわかるの?

Marbera運営事務局

男女両方に原因がある場合を含めると、不妊の約半数は男性因子であると考えられています。男性の精子所見が悪い場合、自然妊娠では妊娠が難しい場合があります。そのため、精液検査は不妊治療の治療方針を決める上で非常に重要です。

なかには治療を開始するにあたって男性の精液検査を必須としている病院もあります。

精液検査でわかることは以下の内容です。

  • 精液量
  • 精子数
  • 運動率
  • 正常形態運動率

精液量

精子数はある程度総精液料に比例するため、精液量を計ります。

精子数

精液は十分に採取できても、精液中に精子が認められない場合や、精子が少ない場合があるため、精子数を調べます。

運動率

精子の運動率が低いと、受精がうまく進まないことがあります。

正常形態運動精子数

精子は直進運動で卵子との受精を目指すのが理想的ですが、精子の運動率自体は悪くないものの、その場で回転を繰り返すなど運動状態が悪い精子というものが存在します。そのため、正常形態運動精子数も不妊の原因特定のための重要指数です。

WHO(世界保健機構)の基準値

WHOは不妊の原因となる精子所見の基準値を設けています。

精液量:1.5ml以上

精子数:1500万/ml以上

運動率:40%以上

正常形態運動精子数:2000万/ml以上

この基準値を参考に、

  • 自然妊娠でも十分妊娠が可能
  • 自然妊娠では難しいものの、人工授精での妊娠なら可能
  • 人工授精以下での妊娠は難しく、体外受精が好ましい
  • 体外受精のなかでも顕微授精が好ましい

といったように、治療方針決定の参考にしていきます。

また、病院によってはWHOの基準値を参考にした上で病院ごとの基準値を設けている場合があり、たとえば人工授精での妊娠が可能とされる基準値を下回る所見の場合には、人工授精が受けられないという病院もあります。

また、年齢や病気、体調変化などが原因で精液所見に変化が見られることもあるため、一年ごとに新たに精液検査を行うよう指定がある病院もあります。逆に転院などのケースでは、紹介状や治療レポートに直近の精液所見が記載されていれば新たな検査を不要とすることもあります。

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