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妊活成功のカギはこれ! チェックリストで生活習慣を見直そう

Marbera運営事務局

サラダを食べる女性

不妊治療をするぞ!」と決めて通院される方の中には、治療を始めれば妊娠できると思い、安心されている方が多いです。
また、病院で処方されるサプリメントを飲んでいれば妊娠体質になると信じ、そこだけに頼っている方もいらっしゃいます。

ですが、もう一度考えてみてください。
不妊治療は、科学的根拠に基づいた医術をもって、妊娠に導くためのものです。
サプリメントもその補助として大切なひとつの方法ですが、そもそも妊娠を望むあなたの体調が思わしくない状態で妊娠できるのでしょうか?

まずはあなたの体型を知ること、そして同時に生活習慣についても振り返ってみましょう。

【生活習慣チェックリスト】

あなたの生活は大丈夫?
心当たりのある方はチェックを入れてみてください。

▢朝は時間がないから牛乳とパンだけ! ちゃんとお腹に入っているのでOK。
▢スーパーやコンビニで目にする「栄養バランス弁当」なら安心。
▢太りたくない……。だからお肉はなるべく控えた食事にしています。
▢食事には気をつけていて3食ちゃんと摂っています。でも、忙しい時は栄養補助食品に頼ってしまう……。
▢太りやすいので、頻繁に食事を抜いて体重管理をしています。
▢野菜不足なので、毎日市販の野菜ジュースを欠かさず飲んでいます。
▢コーヒーが私をリラックスさせてくれます。だから、1日何杯もずっと飲んでいます。
▢妊活中だから、お酒は週に1~2回。でも量はたっぷり。
▢平日の平均睡眠時間は4~5時間。でも、週末はしっかり寝だめしているから睡眠不足はありません!
▢生活は不規則だけど、夜中から昼前まで寝ているので睡眠時間バッチリ!
▢睡眠はしっかりとれているけど、怖がりなので暗いと眠れない……。だから、寝るときは灯りを付けたまま寝ています。
▢いろいろストレスが溜まるので、夜中にネット検索でストレス発散!
▢歩くより走った方がカロリー消費も多そうだし、身体に良さそう。
▢妊活中は運動した方が良いと聞くので、毎日ハードなトレーニングをやっています。
▢タバコは吸っています。でも妊活中で本数を減らしているから大丈夫。

いかがでしたか?
あなたは、何個チェックが付いたでしょう……。
チェックの個数で、あなたの生活習慣の当たり前が、実は改善が必要なものだったりするかもしれません。

●チェックが10個以上付いた方●

見直しが必要です‼

妊娠しやすい身体を作るために、意識改善をはじめ、運動・食事・睡眠、すべての面から見直してみることをお勧めします!

●チェックが5~9個付いた方●

ちょっと微妙!?

正しい生活習慣と見直したい生活習慣が混在しています。
正しい感覚がさらに増えるよう、あなたに必要な改善はどこにあるでしょう!?

●チェックが4個以下の方●

ほぼOK!

あなたの当たり前のライフスタイルはとっても優秀。
さらにレベルアップしていくために、どこに注意したらいいのかを一緒に考えましょう!

改善のためのアドバイス

インテリア

「女性だから」という意識に改革を

妊活はしたいけど、共働きだから仕事も家事も一生懸命。
食事まで手作りをしようとすると、あなたの頭はパニックを起こすかもしれません。

まずは「〇〇しなければならない。」とか「〇〇するのが当たり前」という考えを整理してみましょう。
そもそも「家事は女性がするもの」と思っていませんか?

最近では、学校でも「女性だから」「男性なのに」という考えを強要しない教育が行われています。
とはいえ皆さんの年齢では、まだまだ「男性とは」「女性らしさとは」といった考えを基準に判断しがちかもしれません。

二人の生活において、女性が家事全般をやるのが当たり前の時代ではありません。
お互いの出勤時間や帰宅時間などを考慮し、パートナーと話し合って分担しましょう。

食生活を見直してみる

安全な食事を心がける

食事は、なるべく自炊することをお勧めします。
冷凍の技術が進み、コンビニの普及で、いつでも温かい食事が可能になった現代ですが、その食事には何が入っているのでしょう?
防腐剤や食品添加物などが入っていても見た目や味ではわかりません。

安全な食事は、自分の手で作ったものです。
材料もなるべく自然に近いものが良いでしょう。
例えばお味噌やお醤油などの調味料はラベルを確認し、余計な原料が入っていないものを選びます。

偏った食事にならないよう、栄養バランスも考慮したいものです。
最近は糖質を悪者のように扱い、制限することを勧める考えもありますが、糖質はエネルギーを作り、元気に活動する素になる栄養素です。
バランスよく、野菜やタンパク質もきちんと摂るのが大事です。

朝食は抜かない

BMIが25以上の方は、適正体重に戻すために生活習慣の改善が必要です。
このような方に意外と多いのが、「朝食を抜いている」ことです。
話を聞いてみると、帰宅時間が遅くなり夕飯の時間が21時をまわっても、食事自体が「頑張った自分へのご褒美」なので、しっかり摂取する方が多いようなのです。

そうすると、胃腸は食事の消化のために遅い時間までエネルギーを使います。
本来なら睡眠中に行われる細胞の修復にエネルギーが回らないため、翌日も疲労感を覚えたりします。
さらに夕食の時間が遅いことで、翌朝に胃もたれなどの不快を感じ、朝食は珈琲だけとかヨーグルトだけ食べるという事態になります。

朝の活動に必要となる栄養が補給されないと、身体は蓄えた脂肪を分解して、その日の活動に必要なエネルギーに使います。
それなら脂肪を使うので問題ないのでは、と思いますよね?

しかし、朝に必要なエネルギーが入ってこないと、身体は今後のために脂肪を貯蓄し始めます。
より一層脂肪を蓄えやすい身体になってしまうのです。
肥満傾向の方にお話を聞くと、みなさん同じような生活をしており、なるほど……と納得できます。

睡眠の質にも気を配る

生活習慣のなかで、睡眠もまた大切な要素のひとつです。
睡眠中の身体ではどんなことが起きているのでしょう?
ひとことで表現すると「心身のメンテナンス」です。

睡眠中に分泌されるホルモンには、成長ホルモン、メラトニン、コルチゾールが良く知られています。
成長ホルモンは、筋肉、骨、内臓等のダメージを修復してくれる大事なホルモンです。
昔から「寝る子は育つ」と言いますが、大人は寝ると若返ります。
「眠れる森の美女」ならぬ「眠れるおとなは美女」になっていきます。

メラトニンには抗酸化作用があるので、卵子や精子の酸化ストレスを減らしてくれます。
そしてコルチゾールは目覚める前から分泌が増え、日中の活動に備えています。

中国では、2018年から2019年にかけてART治療成績と睡眠特性の関連が研究されています。
さらなる研究は必要ですが、30歳以上もしくは睡眠の質の低下を自覚する女性は7~8時間の睡眠時間で、就寝が23時前、起床が6時頃になるようにすることで、ART治療成績の改善が期待できるようです。

睡眠時間や就寝・起床時間の他に、睡眠の質の改善のために取り入れた方が良いことは、他にもたくさんあります。

①食事、アルコール、コーヒーは就寝の3時間前に終了する

寝る直前まで食べていると、そこから胃腸の消化活動が始まります。
就寝前には消化活動も落ち着いて、副交感優位のおやすみタイムに入ってほしいです。
20時前には食事を終えるのがベストです。

また、カフェインはその効果が8時間は持続すると言われています。
睡眠に影響を及ぼすことも考えられますので、コーヒーは15時頃までの摂取にしましょう。

②就寝1時間前から、パソコンやスマートフォンの画面は見ないようにする。

ブルーライトの弊害もよく聞きますが、ずっと画面を見ていると脳が活動し、交感神経が優位に働きくので眠くなりづらいです。

③入浴は入眠の1時間前に終了。熱い湯は避けて10分程度にする。

入浴直後は、体温が上昇していて眠気も起きません。
ちょうど体温が下がる頃に入眠するのが良いです。

④眠くなってからベッドに入る。

ベッドに入り、本を読みながら眠くなるのを待っても、なかなか眠れないことがあります。
それを習慣化してしまうと、脳が「ベッドは眠る場所」と認識できなくなるようです。
本を読み終えてからベッドに入るといいですね。

⑤目覚ましのアラームはやさしい音で

やさしい音色のアラームや、朝の自然な光で目覚めるのがいいです。
朝の光はセロトニンの分泌を促します。
そしてそのセロトニンが、夜に分泌されるメラトニンの分泌を促してくれます。

良眠のためには、朝日をしっかり浴びることが大事です。

⑥朝食を摂る

朝食を摂ることで腸が動き始め、交感神経が活発化されることでしっかり目覚めます。

まとめ

家族

以上、生活習慣について綴ってきました。
健康であることは、当たり前のようで案外難しいものです。
妊活だけではなく、健康であることがその後の出産・育児にも大きな影響を与えます。

あまり難しく考える必要はありませんが、楽しく健活できるといいですね。
人生100年とも言われる時代です。
一緒にやってみましょう。

 

不妊症看護認定看護師・助産師 阿部監修

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