- メンタルケア
「20代なのに不妊でつらい・・・」1人で抱え込まず専門家に頼ろう

今井さいこ先生

こんにちは。
心理カウンセラーの今井さいこです。
不妊治療というのは、年齢は関係なく、若いうちから治療に取り組み頑張っている読者の方もいると思います。
20代というだけで「まだ若いから大丈夫でしょう?」と周囲から言われ、逆になかなか妊娠に至らないことが悩みになる方もいます。
また、20代だと周囲の妊娠率も高いため、なかなか相談しづらいというお声もよく聞きます。
今回は若い不妊治療経験者の方に向けて1人で悩まないための解決策をお伝えいたします。
孤独に悩まないために・・・
- 不妊ってもっと年上の人たちの話だと思っていた
- 若くても妊娠できないことがあるなんて考えもしなかった
- すぐに妊娠できると思っていたのに想定外でしんどい!
私たちは「避妊しなければ妊娠する(してしてしまう!)」と教育を受けてきたので、「不妊」という現実にぶつかったとき、どうしてよいかわからなくなることが往々にしてよくあります。
そういう中で、不妊治療へとステップアップしている若いご夫婦はこの問題と早い段階から取り組み、原因を探るなど、しっかりと「子どもを授かること」について向き合っているご夫婦なのではないでしょうか。
年齢が若ければ若いほど、周囲が妊娠に至る確率も高く、逆に友人などに相談できずに1人で抱え込んでしまう方が多いです。
パートナー以外にも相談できる場所をしっかりと持つことでメンタルケアができ、リラックスした状態で不妊治療に挑むことが<できるので、今そういった場所がない方は自分から探して見つけるようにしましょう。
相談するときに大切なことは「安心・安全な環境」であること
「人になかなか相談できない」と感じていたことを思い切って打ち明けるのには勇気と覚悟がいることと思います。
まれに相談した相手の一言によって、その勇気や覚悟が傷つけられることがあります。
「相談しなければよかった」
「信頼していたのに裏切られた気分だ」
など、二次被害ともいえる状況を避けるために、「安心・安全な環境」で相談しましょう。
「安心・安全な環境」とは、
- 本当に信頼できる人
- 相談を誰にも邪魔されない場所
- 相談している時間がリラックスになる
これらの条件が整っている環境のことです。
「相談先」を見つけたら、以上の条件を満たしているかどうか確認をするようにしましょう。
相談できる場所・具体的な場所とは
相談先として、私は専門家とつながることをお勧めします。
専門家の相談先は、先ほどの「安心・安全な環境」を満たしているからです。
具体的には、下記のものがあります。
クリニック内のカウンセリング
生殖医療の現場には不妊カウンセラーや心理カウンセラー、臨床心理士などが常駐しているクリニックがあります。
通院時に相談ができるなど、利用するための心理的なハードルも低いので、通院しているクリニックにそのようなシステムがあるか調べてみるとよいでしょう。
市区町村などの自治体が運営している不妊相談
自治体によっては、電話や対面、イベント形式で不妊に悩む方への相談を受け付けています。相談料が無料の場合も多く、とりあえず話を聞いてほしいという場合にはメリットが大きいのではないでしょうか。
例えば、福岡市は平成29年11月1日に「不妊専門相談センター」を開設し、不妊に悩むご夫婦やそのご家族等を対象に相談を受けています。
不妊専門相談センターホームページ
https://fukuoka-funin.or.jp/
私設の心理カウンセリングルーム
私のように、心理カウンセラーなどが開設している私設のカウンセリングルームを利用するのも1つの方法です。不妊症や不妊治療中のメンタルケアだけではなく、人生全般の悩みを解決したい方にとっては複合的に心の問題を扱ってくれるので、しっかりとご自身と向き合うことができます。
オンライン相談を活用( 現在ベビmatchでも専門家・医療職によるカウンセリング機能を開発中!!)
医師や心理カウンセラーにインターネット上で相談ができるサイトがいくつかあります。そういったサイトは時間や場所に拘束されずに相談ができるメリットが大きいです。
ただし、やりとりに時間がかかることもあり、即座に解決にはつながらないこともあるので頭に入れておきましょう。
ご自身の相談や希望する相談スタイルによってうまく使い分けながら悩みを解決するようにしましょう。
もちろん、一番身近なパートナーや信頼できるご友人など、安心して話ができる相手であれば気持ちを打ち明けることもメンタルケアにつながります。
1人で悩んで辛い思いをしないよう、不妊治療へのメンタルケアの取り入れ方の一例としてぜひ参考にしてくださいね。

今井さいこ先生
心理カウンセラー/公認心理師/マインドフルネス認定講師/睡眠指導者 高校生の時「環境が心に与える影響」に興味を持ったことから、大学で心理学を専攻。その後、社会人としてベンチャー企業に勤める傍ら、心理カウンセラーとしての勉強と実践を積み、2009年から女性向けのカウンセリングを始める。2013年からの5年間、妊活支援に特化したメンタルケアサービスを提供。現在は、「ライフイベント×仕事」を軸に働く女性の両立支援サポートに注力。30~40代女性向け個人カウンセリングの他、法人向けに、従業員のメンタルヘルスサポート(カウンセリング、ストレスチェックなど、各種研修など)やコンサルテーション、メンタルヘルスサービスのアドバイスなどをおこなっている。