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妊娠・出産には適齢期があることをご存知ですか?女性活躍推進! | Marbera

Marbera運営事務局

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2023/02/28

少し遡った話にはなりますが、平成27年8月に、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法が国会で成立しました。

この法律の制定以降、女性の社会進出が日本全国で活発になり「仕事でバリバリ活躍したい!」と希望を持つ女性が、その個性と能力を十分に発揮できる社会を実現するために、各方面でさまざまな政策や事業が推し進められています。

現在では、女性の活躍推進に関する行動計画の策定が企業ごとに義務付けられており、地域によっては、労働者や管理職の〇〇%を女性にしなければならないといった取り組みまで行われているそうです。

社会問題になりつつある晩婚化

そういった社会的な背景が変化しつつある一方で、近年、女性の結婚する年齢(初婚)が年々少しずつ高齢化している、いわゆる『晩婚化』が社会問題の1つになっています。

最新のデータでは、女性の初婚年齢の平均は29.4歳で、20年前と比較すると約5歳も上昇しています。

また36歳以上の結婚に焦点を当てると、20年前は36歳以上で結婚した女性は全体の約4%程度でしたが、現在では全体の約12%の割合を占めています。

私の以前の職場でも40代で初婚という方が結構いらっしゃり、現在ではめずらしいとは言えない状況になってきていると実感しています。

この“晩婚化”は、われわれのような生殖医療の分野に関しても非常に大きな問題となっています。
というのも不妊の原因には年齢が深く関係しており、年齢を重ねることによって妊娠率が徐々に低下していくためです。

妊娠・出産に大きく影響する年齢

女性には『妊娠・出産適齢期』というものが存在します。
簡単に説明すると、心身ともに健康な状態で赤ちゃんを妊娠し、出産して、育てることが出来る年齢や期間のことです。

ご存知の通り、高齢になると健康な状態で赤ちゃんを産むことが難しくなったり、育児が困難になったりすることが指摘されていますが、そもそも妊娠の成立自体の可能性が低いものとなってしまうのです。

一般的に女性の妊娠率(1カ月毎)は、生殖可能年齢から30代前半までは約30%~40%と言われています。
年齢を重ねるごとに徐々に低下していき、30代の半ばから急激に下降します。
そして40代に入ると、わずか数%にまで低下してしまいます。

つまり、年齢が高くなればなるほど妊娠の可能性が顕著に失われていくわけです。

現在の社会状況を加味すると、晩婚化によって結婚した時にはすでに妊娠・出産適齢期を過ぎてしまっているという方も少なくありません。

しかしながら、近年ではテレビなどで活躍する芸能人や女優さんが40代での妊娠・出産などを報告する機会が増えたこともあり、「40歳を超えても子どもが出来る人だっているし、私も大丈夫でしょ!」とあまり深刻に捉えていない方も少なくないようです。

国が主体となり、女性の活躍推進を推し進めるがあまり、妊娠の成立に年齢がどれほど重要なものであるかといったことや、妊娠あるいは生殖という分野に関する正しい知識をまったく普及出来ていないということが、不妊治療が必要となる患者さんが増えてきている要因の1つと考えられます。

生殖分野に関する知識の普及状況

妊娠あるいは生殖という分野に関する正しい知識がまったく普及出来ていないことに関して、興味深い論文がすでに発表されています。

ヒトの生殖医療分野の研究において最も高い評価を受けている学術誌の1つであるHuman Reproduction誌に発表された論文によると、世界中の先進国の中でも、とりわけ日本は「妊娠や生殖に関してどれだけ正しい知識という有しているか?」という項目において最も低い指数であったことが報告されています。
またこの指数は、その他発展途上国と比較しても低い値であることも付け加えておきます。

女性の社会進出や活躍推進は、今後ますます進めていく必要はあると思います。
しかしそれと同時に、女性が正しい知識の下で妊娠・出産適齢期を考えられるような機会を設けていくことが重要なのではないでしょうか?

Marberaでは、専門家によるこういった知識の普及活動、ライフプランニングの中に妊娠出産も組み込み描くことのサポートも行っております。
是非お問合せください。

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