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不妊症は女性の問題? 不妊症検査を夫婦で受けるべき理由 | Marbera

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2023/04/01

「もしかして私、不妊症かも?」と悩みや不安を抱えている方、もしあなたが赤ちゃんを望んでいて、避妊をせずに普通の夫婦生活を行っているにも関わらず、1年以上が経過していても挙児を得られていないのならば、あなたは不妊症かもしれません。

この“1年以上が経過”という期間には、具体的な理由があります。

日本産科婦人科学会の報告によると、一般的に避妊をせずに普通の夫婦生活を送った場合、1年以内の期間で全体の約80%の夫婦が妊娠に至り、2年以内の期間では約90%が妊娠に至ると言われているためです。

しかしながら近年、女性の社会進出や活躍推進が著しく進む一方で、晩婚化などの社会的な背景などもあって、この不妊症に悩む患者さまが年々増加しています。

2017年に報告された日本産科婦人科学会による統計では、6組に1組のカップルが不妊症に悩んでいると言われており、患者数はおよそ55万人以上と推計されています。

不妊症とは

一言に“不妊症”といっても、その原因はさまざまです。
ひとむかし前では、「子どもができない」と言うと「女性の問題だ!」という風潮がありました。
日本では今なお、そうした考え方が根強く残っています。

私のクリニックに来院されている患者さまの中にも、そういった考え方の旦那さまが少なくはないのですが、実のところそうではありません。

不妊症の原因は大きく、

  1. 女性側の要因
  2. 男性側の要因
  3. 夫婦両方の要因

に分けることが出来ます。

女性側の要因の主なものとしては、卵巣(卵巣機能障害など)、卵管(卵管狭窄、卵管癒着など)、内分泌系(ホルモンの異常、月経障害など)、子宮(子宮筋腫、子宮内膜症など)が挙げられます。

反対に男性側の要因の主なものとしては、造精機能(無精子症、乏精子症など)、精巣(精路障害など)、内分泌系(ホルモンの異常など)、性交障害(勃起障害〈ED〉、射精障害など)が挙げられます。

不妊症の原因としてそれぞれが占める割合は、女性側だけに原因がある場合が約4割強、男性側だけに原因がある場合が約3割、そして、そのほかが夫婦両方に原因がある場合と言われています。

つまり男性側ならびに夫婦両方に原因がある場合を合算すると、不妊を主訴とする夫婦の約半数は男性側に原因がある可能性が高く、不妊症は「女性の問題だ!」で済む話ではないです。

正確に原因を把握することが重要

だからこそ、不妊症の検査は夫婦で受けることが非常に重要です。
不妊症の検査は、赤ちゃんを授かるためのファーストステップになります。

何が障害物となって赤ちゃんを授かることが出来なかったのか、血液検査、超音波検査、精液検査などを行って調べていきます。

中には検査を受けてもこれといった原因を特定することが出来ない場合があります。
この場合は、原因不明不妊(機能性不妊)と定義されます。

(※原因不明不妊の場合は、精子・卵子を人の手で受精させる体外受精治療を行うことで、はじめてその原因が判明することがあります。)

不妊治療の方法

不妊に対する治療の方法としては、それぞれの原因に沿って進められますが、一般的にはタイミング療法からスタートして徐々に高度な治療方法へ切り替えていく場合がほとんどです。

一方で、例えば卵管の癒着や狭窄がある場合などには、先にそれらの不妊要因を取り除いてから治療を進めていくこともあります。

赤ちゃんを望んでいるにも関わらず、なかなか妊娠しないという場合には、なるべく早い段階で専門の機関を受診することが大切です。

身体的要因以外の不妊症

近年増えている不妊症の原因の一つに、夫婦間のセックスレスがあります。

セックスレスは、1カ月以上の期間、夫婦間で性交渉がない状態と定義されています。
日本産科婦人科学会の調べによると、近年では年齢にかかわらずセックスレスの夫婦が増加傾向にあると報告されています。

セックスレスになってしまうと、当然、自然に妊娠することは困難です。
女性側、男性側ともに身体には何も問題が無くても、精神的な原因から不妊症を招いていることになります。
この場合には、夫婦両方に精神的なケアを行っていく必要があります。

不妊症は決して女性だけの問題ではありません。赤ちゃんを授かるためには、さまざまな問題に夫婦で向き合うことが必要なのです。

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