- 妊活・不妊治療
不妊カウンセリングってなに?夫婦でも受けられる? | Marbera
Marbera運営事務局
2021/02/10
不妊カウンセリングとは?
不妊治療というのは、妊娠、出産を目指して治療を受けるものです。しかし、その方法自体は個人個人の健康状態によっても変わり、どんな治療がその人にあっているのかというのを見極めるのも成功の秘訣といえます。患者からすると、同じ不妊治療をしていても、自分と全く同じ疑問や悩みを見つけるということがとても難しくなります。
また、直接治療に関する内容以外でも、妊活や不妊治療では心のケアがとても重要になります。妊娠を望んでいるのに予定どおり生理がきてしまったときの落胆や、思うように治療の効果がでないときのつらさは、当事者以外にはなかなか理解できるものではありません。さらに、不妊治療においては女性と男性の間にそれぞれの役割があり、どうしても女性側の体の負担が大きくなってしまうケースが多くなります。そのため、いくら夫婦であっても、それぞれの抱えている負担を正確に理解し合うのは難しいものです。
不妊カウンセリングというのは、このような不妊に関するあらゆる悩みに対して、専門の不妊カウンセラーがサポートしてくれるものです。
不妊カウンセラーとは
不妊カウンセラーというのは、日本不妊カウンセリング学会による認定資格です。医師や看護師、培養士、心理士などが取得するケースが増えていますが認定条件に職業などの縛りがあるわけではないので、どんな人でも条件を満たせば取得可能です。現在日本には不妊カウンセラーの資格所有者が1000名以上存在しています。
不妊カウンセラーになるためには、年2回開催されている養成講座に参加し、筆記試験と面接試験に合格する必要があります。また、5年ごとに認定の更新があるため、資格を取得したあとも生殖医療について常に最新の内容を学び続けることも求められています。
日本不妊カウンセリング学会の認定資格以外にも、不妊治療患者の支援や不妊の啓蒙を行っているNPO法人Fineでは、不妊ピア・カウンセラーの養成を行っています。全講座をeラーニングにて受講することができ、認定試験を経てFine認定不妊ピア・カウンセラーの認定を受けることができます。
不妊カウンセリングの対象は?夫婦でも受けられる?
不妊カウンセリングの対象は、不妊に悩んでいるあらゆる人です。すでに不妊治療を受けている患者はもちろんですが、不妊に悩んで病院に通う前に自己流の妊活をしている人もたくさんいます。「まだ若いから病院に行くほどではないかも…」「一人目を自然妊娠で出産したので不妊ではないのだろうけど、なかなか妊娠しない」というような人も多く、そもそも病院に行くべきかどうか悩んでいる、という人もいますよね。
不妊カウンセリングは、このようなすべての不妊に悩む人を対象としています。病院に行くべきなのかという悩みから、治療法への迷いや治療の副反応のつらさ、具体的に何がつらいかわからないけれど誰かに話したい、など、カウンセリングに通う人の悩みは実に様々です。
夫婦でのカウンセリングも可能
もちろん、夫婦で不妊カウンセリングを受けることも可能です。夫婦といえど性別の違いがある限り、不妊という課題を抱えている夫婦はそれぞれが異なる悩みを抱えていることもあります。たとえば男性不妊が発覚した夫婦の場合、その事実が男性にとってどれほどの衝撃だったのか、女性が正確に理解することが難しい場合もあります。
また、治療に対する積極性に関して夫婦間で発生しがちな温度差に悩んでいる人もいます。不妊治療では、多くの場合で主に女性側に通院や投薬の負担がのしかかります。男性側がそもそも治療に積極的になってくれないこともあれば、治療には賛成しているけれど自分からなにかを調べたり生活習慣を見直したりしてくれない、ということに女性が不満を感じているという話を聞くことも少なくありません。
夫婦で不妊カウンセリングを受け、男性が一人で抱えていた不妊治療に関する悩みや、夫婦での向き合い方へのアドバイスをもらうこともできます。
不妊カウンセリングはどこで受けられるの?
では、実際に不妊カウンセリングはどこで受けることができるのでしょうか?不妊カウンセラーの具体的な見つけ方をいくつかご紹介します。
不妊治療を行っている病院やクリニック
すでにご説明したとおり、不妊カウンセラーの資格を取得する人には医師や看護師、培養士など生殖医療に関わる仕事に従事している人が多いです。そのため、不妊治療専門のクリニックを始め、不妊治療を行っている機関では不妊カウンセリングを実施しているところがあります。すでに不妊で通院している人は、まずはクリニックで相談してみるのも良いでしょう。
不妊治療に関する事業を行っている団体
病院以外にも、不妊治療に関する事業を行っている団体では不妊カウンセリングを行っていることがあります。たとえば不妊治療患者を対象としている鍼灸院や、不妊治療患者のケアをサポートしているNPO法人などがそのひとつです。
まだ病院にはかかっていないけれどカウンセリングを受けたい人や、病院にはカウンセラーがいないので探している人、オンラインでのカウンセリングを希望している人などは、条件にあったカウンセラーを柔軟に探してみるのがおすすめです。
日本不妊カウンセリング学会のウェブサイトでは、不妊カウンセラーの名簿が公開されています。地域別に絞り込むことも可能で、所属機関などが書かれているのでぜひ参考にしてください。
ベビmatchのアプリを活用する
不妊をトータルでケアするために立ち上げられたコミュニティサービス「ベビmatch」では、不妊カウンセラーや専門家に直接相談できるというサービスがあります。登録されている様々なカウンセラーから自分で選ぶことができるため、自分にあったカウンセラーがみつけやすいのが特徴です。まずは気軽に不妊カウンセラーに相談してみたいと考えている人におすすめです。
まずは気軽に夫婦での不妊カウンセリングを
そもそも欧米では、不妊に関わらず日頃のあらゆるストレスケアでカウンセラーが活躍しています。日本人がカウンセラーを利用する機会は、欧米人と比べると1/40ほどだというデータもあるほどです。
しかし、医療ではそれぞれの専門家にかかるのが当然であるように、メンタル面でのケアにおいて専門のカウンセラーを活用するのはとても良いことです。カウンセリングと聞くとハードルが高いと感じる人もいるかもしれませんが、「一緒についてきてくれるだけで心強い」などときっかけを作って、まずは夫婦で不妊カウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか?
Marbera運営事務局